ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 健康 > 感染症・予防接種情報 > 結核 > 平成23年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成23年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
本年報は、全国の保健所を通じて報告される結核登録者の状況(平成23年1月1日〜12月31日)を取りまとめたものである。
平成23年 年報のポイント
○ 世界的に見て、日本は依然として結核中まん延国である。 (参考資料 1 [330KB] 参照)
日本の罹患率(人口10万人対の新登録結核患者数)(17.7)は、米国(4.1)の4.3倍、カナダ(4.7)の3.8倍、オーストラリア(6.3)の2.8倍、フランス(9.3)の1.9倍。
○ 結核罹患率は減少傾向にあるが、減少率は鈍化しており、国内では未だ2万2千人以上の結核患者が発生している。 (参考資料 4 [330KB] 、5 [330KB] 、6 [330KB] 参照)
新登録結核患者数 22,681人
罹患率 17.7 (対前年比0.5減)
○ 結核患者の高齢化が進んでおり、新登録結核患者の半数以上は70歳以上の高齢患者が占めている。この割合は増加傾向にあり、また、罹患率においても、80歳以上では他の年齢層のような減少はみられない。 (参考資料 5-1 [330KB] 、6-1 [330KB] 参照)
70歳以上の新登録患者の占める割合 47.9%(H19) から 53.8%(H23)へ増加
80歳以上の罹患率 85.6 (H22 84.2、H21 88.3、H20 87.6、H19 90.5)
○ 受診の遅れ(2か月以上の割合)は依然として大きく、顕著な改善はみられていない。特に働き盛りの世代において、感染性のある結核患者での発見の遅れが大きい。 (参考資料 11-1 [330KB] 参照)
全年齢有症状肺結核 18.6% 30-59歳有症状喀痰塗抹陽性肺結核 32.9%
○ 外国籍結核患者の割合は全体では横ばいだが、若年層では増加傾向が続いている。特に20歳代の新登録結核患者の3割が外国籍結核患者である。 (参考資料 5-6 [330KB] 、5-7 [330KB] 参照)
20-29歳新登録外国籍結核患者数 419人(29.6%) (H22 28.5%、H21 25.1%、H20 25.7%)
30-39歳新登録外国籍結核患者数 226人(13.2%) (H22 12.6%、H21 11.6%、H20 11.0%)
○ 結核罹患率の地域差は依然として大きく、首都圏、中京、近畿地域等での大都市で高い。 (参考資料 2 [330KB] 、7 [330KB] 参照)
大都市の罹患率 大阪市(41.5)、名古屋市(28.1)、東京都特別区(25.6)、 神戸市(24.6)、堺市(24.3)
○ 潜在性結核感染症(LTBI)治療対象者の新登録者数が前年と比べ倍増した。 (参考資料 5-3 [330KB] 参照)
新登録潜在性結核感染症(LTBI)治療対象者数 10,046人 (H22 4,930人、H21 4,119人)
1 新登録結核患者数、罹患率
(参考資料 4 [330KB] 参照)
- 平成23年中に新たに結核患者として登録された者の数は22,681人で、前年より580人(2.5%)減少した。前年の減少率は3.8%であり、減少が鈍化した。
- 罹患率は17.7であり、前年の18.2より0.5の減少で、減少率は2.7%であった。前年は罹患率が0.8の減少で、減少率が4.2%であり、平成23年は前年に比べ減少が鈍化した。
- 菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数は8,654人で、前年より365人の減少である。菌喀痰塗抹陽性肺結核患者が新登録結核患者数に占める割合は38.2%で前年より0.6ポイント小さくなった。
区分 | 平成19年 | 平成20年 | 平成21年 | 平成22年 | 平成23年 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
新登録結核患者数 | 25,311人 | 24,760人 | 24,170人 | 23,261人 | 22,681人 | ||
罹患率(人口10万対) | 19.8 | 19.4 | 19.0 | 18.2 | 17.7 | ||
菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数 | 10,204人 | 9,809人 | 9,675人 | 9,019人 | 8,654人 | ||
新登録結核患者数に占める割合 | 40.3% | 39.6% | 40.0% | 38.8% | 38.2% |
- 都道府県別に罹患率をみると、大阪府、徳島県、和歌山県の順に高く、岩手県、宮城県、長野県の順に低い。罹患率の一番高い大阪府は28.0、大阪府の中でも大阪市は41.5である。
2 年末時結核登録者数、有病者数、有病率
(参考資料 8 [330KB] 参照)
- 平成23年末現在の結核登録者数は55,196人であり、前年より377人減少している。うち、活動性全結核患者数は17,264人であり、前年より663人減少している。
有病率(人口10万人対の活動性結核登録者数)は13.5であり、前年の14.0より0.5減少している。
区分 | 平成19年 | 平成20年 | 平成21年 | 平成22年 | 平成23年 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
結核登録者数 | 63,556人 | 62,244人 | 59,573人 | 55,573人 | 55,196人 | ||
活動性全結核患者数 | 20,637人 | 20,021人 | 18,915人 | 17,927人 | 17,264人 | ||
有病率(人口10万対) | 16.2 | 15.7 | 14.8 | 14.0 | 13.5 |
3 新登録潜在性結核感染症(LTBI)治療対象者数
(参考資料 5-3〜5-5 [330KB] 参照)
- 平成23年の新登録潜在性結核患者数は10,046人で前年の4,930人に比べ2倍に増加した。年齢階級別では20歳以上で2倍以上に増加した。
PDFファイルを見るためには、Adobe Readerというソフトが必要です。Adobe Readerは無料で配布されていますので、左記のアイコンをクリックしてダウンロードしてください。
ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 健康 > 感染症・予防接種情報 > 結核 > 平成23年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)